ビジネス書

USJを劇的に変えた、たった一つの考え方:森岡毅

「どう戦うか」の前に「どこで戦うか」を正しく見極めること。

会社側のどんな感情もどんな善意も、消費者価値につながらなければ一切意味がない。

会社という組織が消費者視点で一致団結することは自然状態では困難だ。
会社の利害と個人の利害は必ずしも一致しないから。
現実的には個人の利害を会社全体の利害に優先させるから。

企業上層部がマーケティング強化に本腰を入れないのは、
①どうしたらよいかわからないから
②己を凌ぐものを嫌がるから

マーケティングとは自社商品が顧客に選ばれる必然理由を作れているということ
そのためには①お客の頭の中を制する②買う場所を制する③商品の使用体験を制する

そのために必要なのは
Awareness認知率、Distribution配荷率、Display山積、Pricing価格

売上個数=消費者の数×認知率×配荷率×購入率
売上金額=売上個数×平均単価
=消費者の数×認知率×配荷率×購入率×平均単価

コントロールできる最も重要なビジネスドライバーは購入率である

戦略とは目的を達成するために資源リソースを配分する選択のこと
目的=達成したいこと
資源=自分たちが使えるお金や人員
配分=分けること
選択=選ぶこと

限られた貴重な経営資源をどれだけ無駄なく有効に使うのかを考えて考え抜く
経営資源=リソース=ヒト、モノ、カネ、情報、時間、知的財産
その中で最も大切なのはヒト
ヒトだけが他の経営資源を増減することができる。

経営資源は使う人が認識していないと使えないが、
認識することによって増やすこともできる。
数的優位は必ずしも大局で勝利するとは限らない。

目的:Objective→目標:Who→戦略:What→戦術:How
達成すべき使命のターゲットは誰か、何を売るのか、どうやって売るのか

戦略のカスケードダウン
全社レベル→本部レベル→部レベル→課レベル→個人レベル
当事者の視点レベルによって同じことが戦略になったり戦術になったりする

まずは戦略に執着して経営資源を集中していく大きな方向性を選択する

①Selective:選択的かどうか
やることとやらないことを明確に区別できているか

②Sufficient:十分かどうか
戦略によって投入されることが決まった経営資源がその戦局の勝利に十分か

③Sustainable:継続可能かどうか
中長期的で維持しやすい戦略であればあるほど、
より長く競争優位を維持できるので良い戦略といえる。

④Synchronized:自社の特徴との整合性はどうか
自社の特徴(強みと弱み・経営資源の特徴)を有利に活用できるか

4つのうち3つほど当てはまった上にどこかに突出した強みを持つものがホームランになる

良い戦略を立てるために大切なことは重要な経営資源である情報をきっちり獲得する
良い戦略が作れるのか平凡で終わるのかは戦況分析のやり方に差がある
戦況分析とは市場構造をよく理解してそれを味方につける

5C分析
Company:自社の理解
自社の全体戦略を理解する
自社の使うる経営資源をできるだけ多く把握する
自社の能力や強み弱みを把握する

Cosumer:消費者の理解
消費者を量的に理解する
消費者を質的に理解する(質的調査を通して消費者の深層心理に迫る)

Customer:流通などの中間顧客の理解
束になった時の業界としての傾向や不文律

Competier:競合する他社の理解
自ブランドが消費者に提供している価値は何かを正しく理解していれば
着眼すべき競合の姿は明らかになる

Community:ビジネスをとりまく地域社会の理解
自社ビジネスに多大な影響を与える要素を予め明確にし、
その変化の兆しに細心の注意を払う

目的の設定:OBJECTVE
①実現可能性(ギリギリ届く大きさ)
②シンプル(覚えられる・すぐ思い出せる)
③魅力的(心から達成したくなるような)

誰に売るのか:WHO
①ターゲットとなる消費者は選ばなくてはならない
②戦略ターゲット(目的達成に照らして小さすぎないこと)
③コアターゲット(戦略ターゲットの中で更にマーケティング予算を集中投資)

コアターゲットの見つけ方
①ペネトレーション(世帯浸透率の空白地帯を見つける)
②ロイヤルティ(既存使用者の中のシェアを伸ばす)
③コンサンプション(既存使用者の一回あたりの消費量をふやす)
④システム(既存使用者の消費種類を増やす)
⑤パーテェスサイクル(既存使用者の購入頻度を高める)
⑥ブランドスイッチ(競合ブランドから変更させる)

何を売るのか:WHAT=ベネフィット
消費者の頭の中にある相対的な位置づけをあげるために
消費者にベネフィットを与えることが必要

どうやって売るか:HOW
HOWはWHATをWHOに届けるための仕掛け
HOWができてこそマーケッター
深く理解した消費者のの視点からHOWを判断

より伸びしろがある場所を計算で導き出して
そこを集中的に攻めた方が会社を勝たせる確率はあがる。

日本人は個人としても組織としても戦略のオプションを
突き詰めて考えて合理的に選ぶという習慣が乏しい。

日本の組織の多くは戦略がない。
質的成長を余儀なくされる時代では
生き残り戦略を作らねばならない。