融資

不動産担保評価

私の出身行では専門部署が、国土交通省が発表する地価工事と都道府県が発表する基準地価を基に、当該拠点と調査地の距離、環境の差、土地の形状や面積などから、単価を算出していました。

私が入行してからしばらくは、融資を実行する店舗が取引不動産業者数社に単価を照会して取引事例から単価を決定する方法でしたが、いわゆる「バブル崩壊」後に現在の方法に変更になりました。

これは「土地の値段は下がらない」という土地神話が崩れたからではありますが、取引事例を照会する先を選定する際に高く評価する傾向にある業者を選ぶ傾向にあり、価格が上がる期待を込めた評価が行われるなど、恣意的な運用が散見されたことへの反省と是正です。

融資量を確保する方法として担保不動産に高い評価をつけてきたわけですが、いざ破綻して競売等に出しても、評価当時の金額半分にも満たない額が提示されていました。

もちろん、地価はどんどん落ちていく時代だったので、やむを得ない時代でもあったと考えられますが、銀行員の倫理観も「バブル時代」は落ちていたのであろうと考えます。

首都圏・近畿圏では加熱した土地価格の高騰が、地方でも同様だったわけではありませんので、概して当時の地方銀行は当時の都市銀行(現在のメガバンク)よりは軽微でしたが、首都圏や近畿圏、リゾート案件に多額の融資をしていた地方銀行の資産は大きく痛み、公的資金によって永らえた銀行もありました。

北海道拓殖銀行破綻は地元北海道のリゾート案件が次々と破綻したことが大きな原因です。

この制度が発足した当初はかなりの研究と調査が行われたと推察できますが、その方法が確立された現在は、退職者再雇用の受け皿として、銀行の現場で活躍できない人材の受け皿としての役割を果たしています。