融資

根抵当権はずっと使える?

登記されていればずっと使えますが、上限金額(極度額)は銀行が担保不動産を
定期的に評価して、最新の評価額に見合った「管理極度額」で管理していますので、
登記時から当該不動産の価値が下がっていれば、金額は別と考えるべきでしょう。

不動産担保には抵当権と根抵当権があります。

抵当権は担保する債権が特定されます。
つまり、ひとつの融資に対してひとつの抵当権が紐付けされます。
したがって、他の融資の担保としては使えません。

例えば、A融資の担保としてA’不動産に抵当権が設定され、
B融資の担保としてB’不動産に抵当権が設定されたとします。

A融資が返済できなくなったとしても、B融資の返済が続いていれば、
A融資の担保としてA’不動産に担保権が行使されても、B’不動産に影響はありません。

同じ借主であったとしても、この理屈は通りますから、自宅に設定されている抵当権を
実行されないように、資金繰りが苦しくなっても、当該融資だけは返済しつづければ、
自宅は守ることができるのです。(実際は難しいことですが)

また、抵当権と融資は紐づけされていますから、当該融資残高が減っていれば
その残高(+遅延損害金等)までしか担保権は及びません。
当初登記された金額まで銀行が主張することはできないのです。

一方、根抵当権は債権者(銀行)と債務者(借主)の間で
担保権が及ぶ範囲を合意し、その範囲内であれば、繰り返し使える担保権です。
その範囲とは、融資の種類だけでなく金額の上限も加わります。
そして、金額の上限と担保する融資の範囲は登記されます。

したがって、ひとつの融資が滞れば、他の融資が順調でも、担保実行の対象
となる点が抵当権とは違います。

根抵当権を設定すれば、融資の都度抵当権を設定する必要がなくなるので、
借主の費用負担は軽減されます。

銀行から担保を要求されて、抵当権や根抵当権を設定するにもかかわらず、
担保設定費用は司法書士費用も含めて借主が負担します。
「設定しなければ融資できない」と言われれば仕方がないですね。

いわゆるバブル崩壊までは、建物は経年劣化によって価格が下がるが、
土地の価格は下がらないという「土地神話」が常識でした。
しかし、バブル崩壊以後、土地の価格は下がり続け、近年一部地域は、
回復してきたものの、地方の土地は反転を見せていません。
そのため銀行は、冒頭のように管理極度を設定しているのです。

根抵当権の金額は、設定した不動産の担保価格換算額と、
融資会社の運転資金枠で決めていましたが、運転資金枠の2割増しで
設定していました。

これは、融資額以外にも融資利息、遅延損害金も対象にできるので、
その分を含めていたと推定しています(法的根拠までは調べていません)。

根抵当権当期極度額は実質的に何時までも有効ではないと言えます。

不動産処分をして債権を回収する場合は、設定極度額まで権利が及びます。