融資

銀行に融資申し込むと何を聞かれるのだろうか

聞かれる要点は3つです。

①融資金は何に使うのか(資金使途)、
②どうやって返済するのか(返済原資)、
③もし期限に返済できなかった場合はどうするのか(担保や保証)、
です。

このうち資金使途は、申し込む側も分かっていますし、
運転資金であれば銀行も深く追求しません(危惧される業況時を除いて)。

材料仕入資金で申し込んだにもかかわらず、給与を先に支払っても
そこまで細かく銀行が指摘することはありません。

しかし、設備資金の場合は振込領収書のコピーを要求されることが多いはずです。
設備資金の返済原資は設備したことによって長期間に渡って増加する売上であり、
実質的には利益と減価償却費だからです。

資金が設備以外の目的で使われると、設備の効果が反映されること以外に
資金が使われたことになり、期待通りの売上・利益が上げられない可能性が
高くなるからです。

資金使途と返済原資は密接に関係しており、                     融資資金が何に使われるかによって銀行は返済原資を固めていくのです。
銀行は融資が確実に回収できるように、返済原資を一番重要視しています。

商品仕入資金を融資したとします。
品物を買うことを資金使途とし、利益を乗せて販売した代金で返済する。
つまり商品販売代金が返済原資となります。

融資が行われた瞬間に商品という資産が増え、
借入金という負債が増えることでバランスします。

商品が販売されて、売上金として預金に入金された資金で借入金を返済すれば、
借入金という負債が減少し、預金という資産が減少することでバランスします。

仮に小売業の当月給与を資金使途とした場合、給与という費用と借入金という負債
が増えることでバランスしますが、費用に融資をしてもリターンは期待できません。
融資金が返済原資に姿を変えるからこそ、融資金が返済になるからです。

小売業の場合は人件費よりも商品仕入資金の方が大きいはずですから、
実質的には商品仕入が資金使途となるはずです。

払う順番が人件費が先になったのにすぎないと考えるのが自然だと思っています。
ですから、売上代金が入金になれば融資金を返済できるのです。

人件費が売上となって戻るのはサービスや技術を提供するサービス業です。
サービスや技術の対価としての売上が大部分だからです。

運転資金の場合は、資金が回っていれば、資金使途の正確性は二の次なのです。
つまり、運転資金の返済原資は事業を安定して継続してきたという実績なのです。
ですから銀行は、赤字の会社に運転資金を融資するのに躊躇するわけです。

そこで必要になるのは、担保や保証です。
担保は「いざとなったら、担保提供した不動産を処分して返済します」
という意思表示と銀行はとらえているとも言えます。

不動産を担保提供しなくても、各県に設置された信用保証協会の保証を得ることで銀行融資をスムーズに受けることが出来ます。

不動産担保を換金して融資金を回収するには、うまくいって1年程度の時間を要しますが、保証協会の保証であれば、2~3か月で回収資金を得ることができます。

銀行(地方銀行・信金・信組)が保証協会付き融資を伸ばす戦略をとっているのは、
こんな事情があるからです。

通常、信用保証協会付きの運転資金融資は長期運転資金です。
銀行が短期資金(通常3か月)で運転資金を融資するのとは違います。

長期運転資金と短期運転資金の違いは別の機会に譲ります。