融資

シンジケートローン1

シンジケートローンとは、大きな資金を調達する際に、いくつかの金融機関が融資する
にも関わらず、あたかも一つの融資のように返済できる形の融資です。

基本的には1行では荷が重い融資金額を数行で分けて融資をするというものですが、
私がいた銀行でシンジケートローンを扱っていた頃は、企業の資金調達意欲も
高くなかったので、借換のシンジケートローンが盛んでした。

そこそこの企業規模になると、数行から融資を受けていますが、金利水準の低さに
目を取られて必要以上の借入をしている企業が沢山ありました。

または、業績が振るわなくなり従来のキャッシュフローでは、既存の借入金を返済できなく
なった企業も見受けられました。

そんな中で、設備投資や当面の不足運転資金需要が発生すると、ますます資金繰りが
厳しくなるため、新規需要を取り込めません。

そこで、当面のキャッシュフローに合わせた返済金額になるように借換と新規需要取り込みのスキームを提案します。
この提案をするのが、アレンジャーと呼ばれる銀行です。
通常は新規需要部分のうち最も大きなシェアをアレンジャーがとります。

融資先に提案が採用されるとアレンジャーが既存借入銀行にシンジケート団に入らないかと勧誘します。
勧誘を受けた金融機関は、入団を拒否すれば既存貸出金がなくなり、
金利収入がなくなりますから、大抵は乗ってきます。

また、新規需要(ニューマネー)部分を既存銀行だけで分け合わず、他の金融機関に
勧誘(ローンチ)する場合も多いのですが、その場合は融資判断できる資料をアレンジャーが作成して持参します。
もちろん、決算数値を含みます。

そうやって予定融資量を確保できればよいのですが、当初予定していた金融機関に減額されたり、
辞退されたりして、なかなか集まらない時もありました。
既存融資先で集まらない場合、私がいた銀行ではJAや信金、信組に声をかけていました。

自行より規模の大きな銀行が入ると、期限の利益喪失事項(コベンナンツヒット)の際に、
主導権が取りにくくなったりするからです。実際に、コベナンツヒット時にシンジケート団を
アレンジャーとして説得して回るのですが、すぐに抜けようとして困りました。

予定融資量が期限までに集まらないとアレンジャーが引き受ける場合と、融資先と再協議する場合があります。
私のいた銀行ではアレンジャーの引受額も併せて稟議承認を得るので、
なんとしても予定融資量を確保しなくてはいけませんでした。

シンジケート団組成にはけっこうな苦労が伴うので、アレンジャーフィーといった手数料を
融資先からいただきます。昨今、銀行は融資金利よりも手数料が重要視されていますから、
盛んに提案していました。

シンジケート団組成時(アップフロント)で手数料が入るのは時間価値的にも優位です。